「ラブ・ゼネレーション」早川義夫

今から22年前、男店主は大学生でした。
当時はまだどの街にも小さな本屋さんがあった気がします。
この本との出会いは、当時つき合ってた女の子が住んでいた街の最寄り駅前にある小さな本屋。
ネットも、携帯電話さえ持っていなかった時代、早川義夫の存在を知らなかった僕が感性だけでこの本を選んだのだから、なかなか良いセンスをしています(笑)
CDも本も、ジャケ買い、装丁買いの時代。
あれはあれで感性とか直感力がかなり鍛えられてたんじゃないかと思います。

暇つぶしに買った文庫本に男店主は大きな影響を受け、今でも年に何度かこの本を手に取ります。

当時出会ったものでもう一つ大きな影響を受けたものに、小沢健二のアルバム「犬は吠えるがキャラバンは進む」があります。

二十歳に出会った「ラブ・ゼネレーション」と「犬」。
この二つから受けた影響が、42歳になった僕を今も支えてくれています。

若い人、今出会い影響をうけているものには、これから先もずっと振り回されることになります。
覚悟しておいた方が良いです(笑)

「歌は、歌のないところから聞こえてくる」

「ほんとうは足りないんでなくて、よけいなものが多いのだ」

「何々らしくあるべからず」

新しいことをはじめるとき、物事の本質に触れたいとき、早川義夫の言葉がいつも助けてくれました。
おかげで何度もひねくれ者扱いを受けてきたけど(笑)

ライブハウスで本当の音楽は聞けないし、美術館で本当のアートに触れることは出来ない。
本当の才能は、交わることでなく、はみ出すことにあるのだから、どこまでもはみ出していけばよい。
エキセントリックな外周でありつづけろ。

当時はなんとなく感心して読んでいた言葉が、いまでは自分の言葉に置き換えて話せるようになりました。
はみ出したすべての人たちに読んでもらいたい名筆です。
 

 

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